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ハッブル宇宙望遠鏡(HST)のデータから、2つの星団が合体の初期にある可能性が示された。星団は、地球から17万光年離れたマゼラン大星雲に位置している。

当初、マゼラン大星雲中にある巨大な星形成領域である、かじき座30星雲(30 Dor)( 別名「毒ぐも星雲(タランチュラ星雲))に、星団は1つと考えられた。しかし、そこには、実は年齢が百万年ほど異なる2つ目の星団が見つかったのである。

かじき座30星雲全体では、過去2500万年ほどの間活発な星形成が進んできた。ただし、あとどれくらい星形成が続くのかはわかっていないが、これまでに小さな星団が合体して、現在知られているような大きな星団になったと考えられている。

米・宇宙望遠鏡科学研究所(Space Telescope Science Institute, STScI)のElena Sabbi氏の研究チームは、生まれ故郷からはじきとばされた高速で移動する星を探すために、かじき座30星雲を調べていた。Sabbi氏は「星は星団内で形成されるはずですが、多くの若い星が形成場所の外に存在していたのです。つまり、それらの星はかじき座30星雲から高速ではじきとばされたかもしれないのです」と話す。

Sabbi氏は、HSTが検出した低質量星の分布に注目。そして、星団が通常と異なっていることに気がついたのである。星団は予測に反して球状ではなかったのだ。むしろその形状は、銀河どうしの衝突に見られるような、重力によって引き伸ばされたような形をしていたのだ。HSTは、今にもはじまりそうな合体の状況証拠として、2つのうちの1つの星団の引き伸ばされた形と星団の年齢差を示したのである。

複数のモデルによると、星団で形成された巨大なガス雲は、小さくばらばらになると予測される。ばらばらになった小さな塊から星が生まれ、さらに塊どうしが作用したり合体したりして、より大きな塊(星団)となる。そのような作用こそ、Sabbi氏らの研究チームがかじき座30星雲に観測したものであると考えられている。

また、かじき座30星雲の周囲に異常に数多くの高速の星が存在している。これらの星は、星雲の核からダイナミックな相互作用の結果はじきとばされたと考えられる。

そのような相互作用は、核の崩壊と呼ばれるプロセスにおいて、ひじょうにありふれた現象なのである。低質量星との相互作用によって、より質量の重い星が星団の中心に落ち込んでいくのである。そして、多くの大質量星が中心核にたどりつくと、核が不安定となり、大質量星は互いにはじきとばしあうのである。

かじき座30星雲の中心に位置する大きな星団「R136」は、まだ若すぎて、核の崩壊が起きるには早すぎる。しかしながら、より小さな星団では、核の崩壊ははるかに早く起こる。R136に小さな星団が吸収されたと考えれば、多くの高速ではじきとばされた星の存在は説明がつく。

今後同領域は、より詳細により広範囲に研究されるだろう。広範囲に見た場合、今回観測した星団と、別の星団との相互作用が発見されるかもしれない。

また、かじき座30星雲は、初期宇宙における星形成領域を研究する上で、とくに興味深い対象である。そのため、今回の発見は、星団の形成と初期宇宙における星形成への理解の一助となるかもしれないのである。

Image Credit: NASA, ESA, R. O'Connell (University of Virginia), and the Wide Field Camera 3 Science Oversight Committee

NEWS RELEASE SOURCE: "Hubble Watches Star Clusters on a Collision Course"- NASA-Hubble Space Telescope ⇒ http://www.nasa.gov/mission_pages/hubble/science/cluster-collision.html
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